前回作文と過去作文に拍手ありがとうございます。
ものすごーく時間かかりましたが、今回で終わりです。
クリスマス前に終わる事ができてホッとしています。
クリスマスは短いものになりそうですが何とか!!(ノープランですが)
ではお待たせしてすみません。
続きからどうぞ

翌日奈々は、マスターの元に行った。
ギルモア邸を出る時、奈々はフランソワーズに謝った。
「ごめんなさい、焦っていたんだ。ジョーがあまりにも昔と変わりすぎていて、自分だけ取り残された感じがして…悔しかったんだ。」
フランソワーズはその事には触れなかった。
「また、いつでも遊びに来て下さいね」
笑顔で送り出せた…と思う。
フランソワーズも気づいていた。
最初にここに来た時の彼女と表情が違う事を。
もう忘れるくらい昔の…出会った頃のジョーのように、変われるのかもしれない…そう思っていた。
テラスで海を見ながらそんな事を考えている時、ジョーが帰って来た。
「ただいま」
「お帰りなさい」
「色々迷惑かけちゃったね」
「落ち着いたら奈々さんに会いに行くんでしょ?」
しばらくは会わないと言っていたが、奈々が落ち着いた頃にフランソワーズも様子を見に行きたいと思っていた。
「もう会わないよ、彼女から僕の記憶を消してもらう事にしたよ」
フランソワーズは言葉を失くした。
ジョーがまだ人であった頃の友達なのに
過去にも同じような事があった。
あの時彼が言っていた
「僕に関わると危険な目にあうかもしれない。今の記憶に僕はいない方がいいんだよ」
前に昔の友達を利用された事があった。
ジョーと友達でなければ…命を失う事はなかった。
だからなのだろう
その後関わって来た過去の友達の記憶を消すようになった。
それがどういう事か
フランソワーズは胸が痛んだ。
隣に並んでいたジョーの手をそっと握る。
ジョーがフランソワーズを見る
「奈々はいつかマスターの元を離れるだろう。それから自分の力できちんと生きて行かなければならない。きっと幸せになるって信じてるよ。僕の仕事はここまで」
また1人昔の友達を失ったのに、晴れ晴れとした声で話すジョーに、フランソワーズは涙を堪える。
「私は…」
ジョーを見上げたその時、堪えていた涙が伝う。
「フランソワーズ?」
ジョーは何故泣いているのか理解していない様だった。
「あなたに何もしてあげられない。こんなに…こんな辛い事って…」
ジョーは驚いた表情を見せていたが、やがてニコッと笑うと
「キミがいるから、キミがいてくれるから…今の僕があるし、全て乗り越えられる気がするんだ。だから…」
ジョーが言葉を切り、フランソワーズの肩に手をかけた
「笑ってくれない?」
フランソワーズは流れた涙を手でぬぐい、ジョーに身を任せた。
ジョーはフランソワーズを抱きしめると、フランソワーズの耳許にそっと
「ありがとう」
と呟いた。
END
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