前回作文に拍手ありがとうございます(^_^)
街に流れるクリスマスソングに何故か焦っていますが笑
クリスマス作文の前にこっち終わらせないと!!
続きからどうぞ

ジョーはマスターに奈々の事を頼む。
マスターも人手が足りないからと快諾してくれた。
まだここからがスタートだか、きっと良かったと言ってくれるだろうと、意気投合しているマスターと奈々を見て思った。
早い方がいいと明日引っ越すことになった。
当座の生活費や家賃はジョーが持つことになった。
「必ず返すから」
奈々の目は今までとは違う。
何かを見つけたようだった。
マスターの奢りで晩御飯もご馳走になり、
帰宅したのは夜遅くなった。
ジョーもなんとなくフランソワーズに会う事を躊躇っていた。
静まり返った家の中。
奈々は早々にゲストルームに入ってしまった。
「もう寝ちゃったよな…」
フランソワーズの部屋の前で立ち止まったジョー。
「ガチャン!」
何かが割れる音がして、慌ててフランソワーズの部屋に入る。
「どうしたの?大丈夫?」
フランソワーズはびっくりした顔でジョーを見る。
陶器の人形が、棚から落ちていた。
「危ないから、僕が片付けるから」
ジョーの様子を黙って見ていたフランソワーズが一言
「おかえりなさい」
その言葉にジョーがフランソワーズを見上げる。
「あ、ただいま」
片付け終わると、2人はベッドに腰掛ける。
「マスターにご馳走になっていたの?」
「キミに会いたいって言っていたよ」
「そうね、しばらく会っていないから…今度連れて行ってよ」
「 …しばらくはマスターの所には行かないよ」
急に真顔になったジョーにフランソワーズは次の言葉を待つ。
「マスターに奈々を預ける事になった。しばらくは僕は姿を出してはいけないだろうから。彼女は自分の力でこれから進んでいかなきゃならないからね」
「そう…」
「キミには嫌な思いさせちゃったね。ごめん。」
ジョーが頭を下げる。
「別に…嫌な思いなんて…」
フランソワーズは奈々に言われた事を瞬時に思い出していた。
ジョーはベッドから立ち上がると、窓際に移る。
カーテンを開けると夜の海が穏やかに揺れている。
「過去は変える事は出来ない、奈々が何を言ったかわからないけれど、それは作り話ではなく、本当の過去の僕の話だから…」
フランソワーズも立ち上がり、ジョーの側に行く。
「僕を軽蔑しても、そんな奴だと思ってもらっても仕方のない事だ、その事実を変える事が出来ないから」
淡々と話してはいるが、彼の心の中の辛さや悲しみはフランソワーズにも伝わっていた。
フランソワーズは、隣にいるジョーの手を握る。
ジョーがフランソワーズの方を見る。
「過去を知りたいって思った事もあったけれど、あなたが話したくないのだから聞く必要はないと思っていたわ。私にとって今、目の前にいるあなたが全てだから…」
「フランソワーズ…」
「あなたには感謝と尊敬しかないわ」
その時ジョーに向けたフランソワーズの笑顔は、とても綺麗だった。
ジョーは泣きたいくらいの感情が襲ってきた。
フランソワーズを抱きしめると
「ありがとう」とだけ言い、フランソワーズの肩に顔を埋める。
フランソワーズもそんなジョーの気持ちが痛いほどわかっていた。
ジョーの背中に手を回すと、ギュッと抱きしめた。
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