前回作文に拍手ありがとうございます!
隅っこアンケートは明日までとなっています。
ラストポチッとよろしくお願いします!
明日結果発表します!
まだまだアンケート続けますのでお気軽にポチッとしてください。
ではナマケモノ作文11話です。
俺様登場!
続きからどうぞ。

帰宅したフランソワーズは真っ先にアンナを探す。
先ほど得体の知れない電話を取り、まだ動揺しているアンナをフランソワーズが見つけると、思いっきり抱きしめる。
「ふ!フランソワーズさん?!」
何が起こったのか理解出来ず、あたふたするアンナの耳元でフランソワーズが優しく言う。
「今まで辛かったわよね…もう1人で悩まなくていいのよ…本当に…辛かったわよね…」
「…え?何がですか…」
「あなたのお母さんから全て聞いてきたわ」
「母から?」
その言葉に疑いのトーンを読み取ったフランソワーズは抱きしめていたアンナの身体を離す。
「私が、あなたの身体を視てしまったから…それで栗原博士に話を聞きに行ったの」
「視た?」
「博士から何も聞いていないのね…私もあなたと同じなの」
アンナはフランソワーズをじっと見ていた。
「うそ…」
「え?」
「同じじゃないわ、あなたは…心は人間よ…私は心まで機械になってしまったのよ」
「アンナさん…」
「あなた達の事は母やギルモア博士から聞いていたわ。でも私とは違う。こんな身体にされるくらいなら…生きていたって仕方ないのに…」
「アンナさん…」
同情ではない、自分だって辛い事もある。
でも、仲間がいるから、同じ痛みを分かち合える事が出来たから今の自分がいる。
アンナにもそれをわかって欲しかった。
栗原博士もそれを期待してここに連れてきたのだろうから…。
「父や母は私を自分の研究の成果としか思っていないのよ!だから許せないの!
こんな身体にされてまだ生きなければならないなんてそんなの地獄よ!」
「アンナさん、それは違うわ」
「何が違うのよ!科学者なんてそんなものよ!」
フランソワーズの脳裏に一瞬イワンの父、ガモ博士の姿が浮かんだ。
そうかもしれない…でも…栗原博士はそんな人じゃない!
「栗原博士は私の命を助けてくれたわ、今私がここにいる事が出来るのは栗原博士のおかげよ」
アンナはそれきり黙り込む。
フランソワーズもこれ以上何を言っても今のアンナには聞いてもらえないとわかると、紅茶を入れにキッチンに向かった。
しばらくの沈黙を破ったのは…
「フランソワーズ!!帰ってきたぜ!」
という大音量とドタバタと大きな足音か響く。
リビングの扉をガッと開け、ズカズカ入ってきた男の口調に、アンナは先程の電話を思い出す。
「おぅ、お前か!栗原博士の娘ってーのは!博士に似ないで地味だな!」
「ちょっとジェット!何よいきなり!」
「あ、わりぃ、わりぃ、つい、俺はジェット、しばらくここで厄介になるからよろしくな」
大きな手をアンナに差し出す。
アンナは一瞬躊躇ったが黙って握手する。
男は軽く握手した手をすぐ離すと、パッとその場を離れる。
「おぃ!ジョー!けん玉教えてくれる約束だろ?」
「何だよ、帰ってきていきなり!」
車を片付けてきたのだろう。遅れてジョーがリビングに入ってきた。
「その前にスーツケース部屋に持って行ってよ!」
フランソワーズはまるでお母さんのようにジェットに言う。
「はいはいわかりましたよ」
「「はいは一回!」」
そしてガラガラとスーツケースを引きずり、フランソワーズに怒られている。
アンナはそんな3人のやりとりを見ていた。
ジェット…
大学の学生と同じ。
思った事をすぐ口に出す。
まだ心に閉まって距離を置く日本人の方が傷つかない…。
彼の登場に、行きたくはないが母親の所に帰ろうかと思い始めたアンナだった。
つづきを閉じる