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after computopia (2)

続きです。

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after computopia (2)



翌朝。

目を覚ましたフランソワーズの隣でジョーが身支度をしていた。

「おはよう、フランソワーズ。」
フランソワーズが目を覚ました事に気づいたジョーは、身を屈めてフランソワーズにキスをする。

いつもと同じ朝の風景…。

でも…。

少し違和感を感じたが、目の前にいるのはジョーに違いない。

「今日は未来都市を案内してもらおう。エッカーマン博士の助手が案内してくれるって」

昨日はあれだけ不機嫌だったのに…。
もうカールの「影」を感じなくなったのかしら?

ジョーが急かすので、急いで身支度を済ませる。





カツーンカツーン…。

響く靴音に目が覚めた。
「…ん…」
頭が痛い。
確か…夜中に…。
大変だ!!フランソワーズが危ない!!

「ここは…何処だ…?」
身体が動かない。
手錠すらないのに、何かに拘束されているような…。

カチャ。
ドアが開く。

入ってきた人間に愕然とする。

「お前は…誰だ?」

「お前こそ…誰だ?」

目の前にいたのは…自分にそっくりな…ジョーソノモノだった。

背筋がゾッとする。
爆発したフランソワーズのクローンロボットを思い出す。

「お前は…ボクのクローンロボットか…?」

「ただのクローンではない、サイボーグとしての能力もそっくり写させてもらった」
目の前の「自分」が消える。

ジョーは絶望的な気持ちになった。

「お前にはここで死んでもらう、お前の代わりに俺がフランソワーズと共に生きていく。」

「お前は…カールエッカーマンなのか?スフィンクスの感情は消去されたのではなかったのか?」

「スフィンクスは俺がプログラミングしたのだ、そうそう消えるわけにもいかない」

「クローンロボットは誰が…」

「親父や研究員に協力してもらったよ」

「エッカーマン博士が?」

「親父だけじゃない、この未来都市全てが俺の思うがままだ!!」

ジョーは舌を鳴らす。

そう言うことか…。
排除どころかスフィンクスが…いや、カールエッカーマンが未来都市を占拠したんだ。
父親まで操っていたのか…。


何か起きたって責任取らないからね…。

取れないよ…これじゃあ。

自分の命よりも、フランソワーズが自分の偽物と暮らしていく事を考えると、ゾッとした。

背中に嫌な汗が流れる感じがする。
でも相変わらず身体が動かない。



いつもより積極的なジョーに戸惑いながらも、ここに来てからそんな様子だったと、極力気にしないようにしていた。
未来都市の住民達も快くもてなしてくれ、案内も無事に終わる。

仲間たちと合流しても、ジョーはフランソワーズから片時も離れない。
…おかしい…。
仲間もジョーの異変に気づき始めていた。



身体が動かないのは、痺れているからだと気づく。
首筋に衝撃が走ったのが原因だ…。
何だろう…。
多分スタンガン。
サイボーグ用に長く効くように作り直したのか…。
それだけの頭脳、こんなクダラナイ事に使うなよ…。
身動きが取れないジョーは、横になりながら科学オタクに呆れていた。
それが全てフランソワーズをモノにしたいが為の努力なのだから、その点では自分は負けているな…。と反省する。

彼女の為に何をしてあげてたっけ…。

考える事だけは麻痺していないから、時間はたっぷりあるのだが、俗っぽい考えしか浮かばない。

ボクは科学者じゃないしな…。
身体の中は科学の塊なのに、脳は人間臭い事しか考えられないなんて…。

…とにかくここから出ないと…。
ふと頭に浮かんだのは、生意気な超能力ベビー。

…あれから何日たった?
イワンが寝た日、フランソワーズの手が開いたからと、ドライブに行ったっけ…
あれから…確か…
よし、16日目だ!!


脳波通信の回線などとうに探られているだろうから、イワンには心で呼びかける。


フランソワーズに抱かれたイワンが身動ぎをした。
「あら、イワン、お目覚めかしら?」
ふっとジョーがイワンをフランソワーズから取り上げる。
「どうしたの…ジョー?」


「イワンを連れてちょっと散歩に行ってくる。」
いつもならそんな事しないのに…。
あれだけフランソワーズから離れなかったのに、イワンが目覚めそうになったら、あっさりその場を離れるなんて…。


〝ジョー〟
…あ。
イワンからテレパシーが送られてきた。
「イワン!起きたか?助けて欲しい」
〝ぼくは又眠らされるようだ〟
「誰に?」
〝君に〟
「?!」
〝君にそっくりな男が睡眠薬の入った注射器を、僕に注射した。君にかかっているスタンガンの有効時間はあと30分だ。おそらく偽物はその時間に再び君の元にやってくる。その時が勝負だ‼︎〟

それきりイワンからの連絡はなかった。
眠らされたな…。
誰がおかしいと気づいてくれ!!


30分後、きっとカールはとどめを刺しに来るだろう。
痺れが解ける一瞬が勝負となりそうだ。
自分のクローンと対峙する事になる…。
力も互角だ…。
どうする…?

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