「友達の彼女」
来日してすぐ、ミッションに駆り出された。
フランソワーズと一緒にある場所に向かってくれと言われた。
ジョーは何やら忙しいと、2人きりのミッションだった。
「久しぶりね、2人でミッションなんて」フランソワーズは心なしか嬉しそうだ。
俺はあんまり嬉かねぇ。
2人きりのミッションというと、昔の…改造された頃の時の記憶しかない。
しばらくフランソワーズと2人だったからかも知れない。
あの頃に比べたら随分明るくなったフランソワーズだが、あの頃は表情もなく、ただ日々訓練しかなかった。
…何度死んでしまおうかとお互いに思っていたか…。
あれから随分時間が経ったが、未だ戦争は終わらねぇ。
武器を売って稼ぐ死の商人、もっぱら密輸ルートを叩くミッションしかしていない。
叩いても叩いても減ることはないのだが、それでも叩かなければ増えるばかりだ。
窓のない狭い部屋に2人で待機する。
フランソワーズが外の様子を調べている。
こんなに近い距離でフランソワーズといるのは久しぶりかもしれない。
あの頃は自分も生きなきゃならなかったから、考えられなかったが…。
いいニオイがする…。
息がかかるほど近い距離、外の様子を調べているフランソワーズの凛とした表情を見ていたら、急にフランソワーズに女を感じてしまった。
ブルルル…。
だ~めだ!!ダメだ!!
この女はジョーの彼女だろ?!
ジョーは俺の友達だろ?!
フランソワーズだって…俺の友達だ…。
もし…もしの話だ。
ジョーがフランソワーズと付き合っていなかったら…。
俺は…こいつと…。
いや、考えられないな。
俺が悶々としているのも知らず、フランソワーズは近い位置で女を出しまくっている。
「ジェット…どうしたの?」
黙りこんだ俺を心配したようだ。
「わりぃ…」
「え…?」
「ここに来る前に、張々湖飯店で餃子沢山食べてきた…」
キョトンとしていたフランソワーズ。
「え?…そんな事を気にしていたの?黙りこんでいるから何かあったのかと思ったわ」
俺が黙りこんだのがニオイのせいかと思ったらしい。
ちげーよ、お前のニオイに黙ったんたんだよ!!
ま、これくらいの思い違いと距離が俺たちに丁度いいんだよな!!
「ジェット…動いたわ」
「おう、行くぞ!!俺から離れるなよ!!」
「ええ…」
2人は狭い部屋を飛び出した。
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