前回作文に拍手ありがとうございます。
n...さん、いつもコメントありがとうございます!
感想感謝です(⌒▽⌒)
ちょっと時間が空いてしまいました(~_~;)
すみません。
続きからどうぞ

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二度寝してしばらく経っただろうか?
ノックの音で目が覚めた。
訪ねて来るのはフランソワーズしかいない。
半分寝ぼけた顔でドアを開ける。
「おはよう!これから出かけない?」
笑顔のフランソワーズ
きちんと身支度を済ませ、今にも出かけられそうな格好だが、ジョーはまだ起きたまま。
「待って!支度するから」
慌てるジョーにフランソワーズはクスッと笑う。
「支度出来たら呼んでね!」
慌てて支度を済ませフランソワーズの部屋のドアをノックする。
「では、行きましょう」
どこに行くのかもわからないままフランソワーズの後に着いて螺旋階段を降りる。
外に出ると冷やっとした空気
コートのポケットに手を入れる。
前を歩いていたフランソワーズが振り返る。
「ねぇ、今日は今までした事がない事やらない?」
「した事がない?」
「私はあなたを誘った事…かしら?」
フランソワーズが俯いた。
「あれ?それ、今までした事なかった?」
ジョーの言葉にフランソワーズはふくれる
「もう!初めてよ!」
出会った頃の彼女を思い出せないくらいに今の彼女は明るくなった。
きっとここに住んでいた時は明るかったんだろう。
あんな目に遭っていればそう…なるよね。
した事がない事と言われも、この街で体験する事全てがした事ないばかりだった。
街はクリスマスカラーに溢れ、クリスマスマーケットで賑わっている。
ジョーが人混みの中咄嗟にフランソワーズの手を握る。
これは…初めて…じゃないな
ジョーが心で呟く。
フランソワーズを横目で見ると、恥ずかしそうに俯いたまま。
手を振り払う訳でもないから嫌ではないんだろう。
ジョーは手を繋いだままクリスマスマーケットの混雑に踏み込んだ。
マーケットを覗いたり、ミニシアターで食事と映画を楽しんだりした。
よく笑い、よく喋った。
した事がない事がこんなに沢山あるとは思わなかった。
日が暮れてきた。
街はイルミネーションで光輝いていた。
パリでの暮らしも慣れてはきていた。
イルミネーションだって何度も見ている。
でも
彼女と見るイルミネーションはいつもの物とは違うような気がした。
「この公演が…終わったら…」
フランソワーズの声が街の喧騒に吸い込まれていく。
「終わったら…何?」
「あ…ごめんなさい、何もないわ」
フランソワーズはそれから何も言わなかった。
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