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Another 8

前回作文と過去作文に拍手ありがとうございます(⌒▽⌒)

余所事に気を取られていましたら、え?もうクリスマス?

間に合わない決定ですね(~_~;)


とにかく進めるのみです。


今回は長めです

続きからどうぞ





※ほんの呟き程度ですが、REDの感想文書きました。連載追っかけている方は遊びに来てください
ひとりごとブログ
↑こちらです。※







拍手





初日のレッスンを終え、アパルトマンに戻る

雪も降ってきた

マフラーを鼻まで上げる。


身体のバランスの悪さ

前のように踊れない苛立ち

周りの好奇の目…

思った以上に疲れていた。



アパルトマンのエントランスに入ると、螺旋階段の上に人影が見えた。

「おかえり!」

ジョーが身体を乗り出して、エントランスにいるフランソワーズに声を掛けた。


「ただいま」


ジョーの笑顔に固まっていた顔が自然と綻ぶ


フランソワーズは軽やかに螺旋階段を登ると、ジョーの待つ5階に向かう。

「疲れたでしょ?一緒に夕飯食べようか?」

朝の素っ気なさは本当に時差ボケだったのかと思わせるほどの機嫌の良さ。


「出かけるの?」


「日本から持ってきた物ですが…」

ジョーは笑いながらレトルトカレーとご飯を出す。


「丁度カレーが食べたいと思っていたのよ!」
「ホントに?」

「えぇ、ホント!」



フランソワーズは自室に入り、荷物を置く。

鏡に映る顔は笑っていた


「私、レッスン中笑ったかしら…」


緊張もあるが、あの頃のように心からバレエを楽しいと思えなくなっていた。


もし…あの日がなかったら?

心の奥から聞こえきた言葉に首を振る




ジョーの部屋は引っ越し時にお邪魔していたが、その時と何ら変わりがなかった。

必要最低限の部屋

1か月近い滞在期間だからなのかもしれないが、それにしても

殺風景



「せめてカーテンくらい掛けたらどうかしら?」

フランソワーズは窓の外を見ながら呟く

「いらないでしょ?誰も見やしないって」


呑気なジョーがカレーを温めている。

良い匂いが部屋中に広がった。


「まぁ座ってよ」


指差すのは備え付けのダイニングテーブル


仕事しっぱなしのそこをお皿が置けるよう整理して席に着く。
「どうぞ」

ジョーが目の前にカレーを置く

ただ温めただけのカレーだが、口に入れたら優しさが広がった。


ポロリ

涙が出た。

「え?どうしたの?美味しくなかった?」

ジョーが慌てる。


「ごめんなさい、とても美味しいわ…何だか…今日色々とうまく行かなくて…でも気を張って精一杯頑張って…気が抜けたというか…」



ジョーがフランソワーズの向かい側に座る

頬杖をつき、フランソワーズの言葉を静かに聞いていた。


「よかった」


その言葉にフランソワーズはジョーを見る


「キミが気を抜ける場所があって。気を張ったまま公演当日まで保たないでしょ?」


何がいいのか?と少し批判まじりでジョーを見ていたが、その言葉にハッとする。


「ありがとう」


「お礼なんかいいよ、その為に俺が派遣されている訳だし」


暖かい気持ちが「派遣」という言葉に引っかかる。


そうよね…

ジョーは博士に頼まれてここにいるんだから

お互い仕事と割り切らなきゃ…。



「ご馳走様でした」

「あ、いいよ、俺が片付けるから」


ジョーは自分の分を温めていた。


「じゃあお言葉に甘えて…明日早いからもう寝ます」


フランソワーズは立ち上がると、シンクに皿を置き、ジョーにおやすみを告げると背を向け、部屋を出た。



「おやすみ」


閉じられたドアに距離を感じ、ため息をつくジョーだった。





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