前回作文と前回記事に拍手ありがとうございます。
今年中に終わらせたいと思っていますがどうなるか…。
続きからどうぞ

レッスン日初日
フランソワーズは身支度を整えると、隣のジョーの部屋のドアを叩く。
しばらくすると眠そうなジョーが顔を出す。
「おはよう、どうしたの?眠れなかったの?」
「時差ボケかな?今日はここにいるから何かあったら連絡頂戴」
夢を思い出しそうでまともに顔を見れず、フランソワーズには不機嫌に見えたかもしれない。
「…わかったわ、いってきます」
「いってらっしゃい」
頑張ってという言葉を出そうと思ったがやめた。
それが尚素っ気ない態度に見えてしまったかも知れない。
それでも「頑張れ」という言葉は今使うべきではないとジョーは思った。
部屋の窓からレッスン場に向かうフランソワーズを見る。
これから公演が無事に終わるまで、フランソワーズのサポートをしなければと思うのだが、どこまで彼女のプライベートに踏み込めばいいのかわからない。
保護者のようにレッスン場に一緒に行く訳にはいかない。
すぐ駆けつけられる距離にはいる。
もちろんこのアパルトマンもその一つだ。
ジョーはフランソワーズが見えなくなると、窓から離れる。
フランソワーズはレッスン場の前で深呼吸をする。
長いブランク、過去の自分を知る人達の中で上手くやっていけるか?
昔のように…踊れるか?
昨日までは気持ちが高揚していたが、今は不安の方が大きかった。
ジョーからの「頑張れ」も欲しかったが、今朝の彼はとても素っ気なかった。
時差ボケなんて言っていたけれど…
昨日の話に気を悪くしているのでは?
トゥシューズの入ったバッグをギュッと抱きしめる。
今はごちゃごちゃ考えない!
目の前のバレエに集中するのみ!
フランソワーズは大きく深呼吸をすると、レッスン場のドアを開けた。
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