前回作文と過去作文に拍手ありがとうございます(^◇^)
連載4話です。
続きからどうぞ。

フランソワーズに会えないからか、ジョーは日本に戻らなかった。
カレンの父に招待され、チームの残ったメンバーを連れバカンスを楽しんだ。
豪華客船のクルーズパーティに招待された。
もちろんカレンも一緒だ。
ドレスコードのパーティに、カレンは身体のラインが出る黒いドレスに身を包む。
長い黒髪をアップして、首元は億はするだろうダイヤが散りばめられていた。
招待客の視線もカレンに集まる。
ジョーはそんな輪の中にはいなかった。
甲板で風に当たる。
ヨーロッパのある国にいるのに、パリにいる彼女には会えない…
「ジョー、どうしたの?」
カレンが後ろに立っていた。
「ちょっと風に当たっていただけだよ」
カレンはジョーの隣に来ると、手すりに腕を預ける。
ナイトクルーズだから、見えるのは漆黒の海と離れた場所のきらびやかな街の明かり。
そして満天の星
「今シーズン調子いいわね、パパも大喜びよ」
「まだ半分残っている、油断は出来ないよ」
「次シーズンのシートもあなたにってパパが言っていたわ」
ジョーは返事をせず、何も見えない深い海を見つめていた。
カレンは盛り上がらない話に飽きたのか
「来シーズンの事はちゃんと考えておいてね、あなたにとっても悪い話ではないはずよ」
とだけ言い残し、船内に戻った。
ジョーは深く息を吐く。
何もなければ、昔の自分なら、こんないい話を棒に振る事はなかっただろう。
今は…
ふと日本の暑い夏を思い出した。
ギルモア邸の玄関までのアプローチに沢山の草花が並んでいた。
夏になるとひまわりが重い頭を下げ咲いている。
彼女は、涼しげなワンピースに大きな麦わら帽子をかぶっていた。
「まるで子供だな」
そうからかうと、ふくれ面になり、持っていたホースで水をかける。
お互いにホースを取り合い、ビショビショになる。
その姿に2人で大笑いした。
はっと我に返る。
一度瞼を閉じ、何かを焼き付けるようにじっとすると、方向を変え、船内に戻った。
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