前回作文と過去作文に拍手ありがとうございます(^-^)
過去作文の拍手も随時募集中です
(おねだり)
話に盛り上がりなくてすみません。
3話です。
続きからどうぞ。

3
シャンゼリゼ通りのライトアップは見事だ。
日本で見るようなライトアップと違い、歴史を感じるし、クリスマスの本当の意味を考えさせてくれるようだ。
日本はクリスマス前後になると街が賑わうが、パリはその間お店が早じまいしたりで、街が閑散とするらしい。
マルシェもクリスマスムードで楽しそうだ。
夜に近づいてくると、寒さもいっそう強くなる。
マルシェの屋台で白ワインを飲む。
身体が暖まる。
フランソワーズはクレープを食べている。
…さっきから甘いものばかりだ…。
徒歩でジャンが指定したレストランに向かう。
歩いていると、段々フランソワーズの歩幅が遅くなっていた。
ジョーのコートの袖を掴む。
振り返ったジョーに、俯きながら「もう少しゆっくり歩けない?」とふて腐れているフランソワーズ。
ジョーは少し笑うと
「お義兄さんたちが待ってるんだよ、キミの事を」と言い肩を抱く。
フランソワーズは怖いんだとジョーはその時感じていた。
兄が誰かに取られるみたいなんだ。
でも兄が幸せになるなら、祝福しなければならない。その間で苦しんでいるんだ…と。
レストランに入ると、ジャン達は先に来ていた。
「この前は色々お騒がせしました」
「いいって、俺の完敗だから」
ジャンは笑った。
「それより、ドイツからビールとウインナーが届いたぞ、お礼言っておいてくれ」
「このあとドイツに回ってから一緒に帰国する予定なんですよ、年末年始は日本と決めているようなんです」
「そうか…。あ、ごめん、紹介が遅れたな、彼女が俺のパートナー」
ジャンは隣の女性を紹介する
「はじめまして…ジュリアです」
フランソワーズは俯いたままだった。
「こっちで拗ねてるのが妹のフランソワーズで、こっちが妹のパートナーのジョー、日本人だ」
「はじめまして、よろしくお願いします」
ジョーはとても紳士に挨拶をする。
ジュリアもジョーと握手をする。
ふとジュリアがフランソワーズを見つめた。
「本当に…よかった…」
いきなりジュリアが涙を流す。
フランソワーズが顔を上げる。
「あなたが生きていて…」
その言葉で彼女と兄の付き合いの長さがわかってしまう。
フランソワーズが行方不明になり、失望した兄を彼女が支えていたのだ…と。
フランソワーズは黙っていた。
食事はダンマリなフランソワーズを除けばとても和やかだった。
ジョーが送った日本酒の話や、パリにも日本食の店が増えた話や、何故か日本の餃子専門店がオープンした。なんて話になり盛り上がった。
ジュリアはフランソワーズを気にしていた様子だったが、ジャンとジョーはあまり干渉しない。
ジュリアの職業は学校の先生だ
だから尚、フランソワーズの複雑な気持ちを感じ取っていた。
食事を終え、ホテルに帰ることにした。
明日はアパートでクリスマスパーティをやりましょう。と言うジュリアの提案に乗ることにした。
取り敢えず今日は解散する。
ホテルまで歩いて帰る。
フランソワーズがポツンと
「ズルいわ」と言う。
ジョーは黙って次の言葉を待つ
「いい人すぎるもん」
フランソワーズは静かに兄の恋人を観察していた。
「不可がないの」
「認めざるを得ないね」
ジョーがフランソワーズの顔を覗き込み言った。
「…あなた…楽しんでない?」
フランソワーズが疑惑の目を向ける
「いやいや、ボクはいつでもあなたの味方ですから」
笑いながら言う。
「ほら!!楽しんでる!!」
フランソワーズはげんこつをジョーの胸めがけ振りかざす。
その手は簡単に捕まえられ、握られる。
指を絡ませると
「いいかげん大人になろうよ…」
ジョーが目を反らし、遠くを見ながら言った。
わかってはいるのに…。
素直になれない…。
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