前回作文と過去作文に拍手ありがとうございます!
タイトルに「春」と付けたんだから「春」のうちに終わらせなければ!
…と自分に言い聞かせながら(笑)
長いの始めます。
続きからどうぞ。

満開の桜を見ても心が弾む事はなかった。
暖かくなり、人々は軽装で外に出始める。
明るい色の服がすれ違う。
色が…ない。
人々の笑い声も歪んで聞こえてくる。
ヘイワニナッテヨカッタ
アレハナンダタノダロウ
ナニカノデモンストレーション?
マ、イイジャン、コウシテナニモナカッタノダガラ
何もない?
何を言っているの?
あなた達の「平和」の為に犠牲になった人もいるのよ!
笑わないで
喜ばないで
この世界に…もう彼はいないのよ…。
フランソワーズは人混みを避け、空いていたベンチに腰を下ろす。
彼のいない世の中に生き続けても仕方ない。
そんな事を思うようになっていた。
桜から、人々から、平和から…
顔を覆う。
「どうしたの?気分でも悪いの?」
1人の男性がフランソワーズの座るベンチにすっと腰かけた。
「いいえ…何も」
「顔色悪いよ、家まで送ろうか?」
「本当に何もないですから!」
フランソワーズは強く言うとその場を立ち去った。
優しくしないで
彼を思い出してしまうから
話しかけないで
溢れる涙を気付かれぬよう、帽子を目深にかぶる。
PR