前回作文に拍手ありがとうございます!
今回で最後です。
お付き合いありがとうございました。
最後ちょっと直しました。
最初に書いたものはひとりごとブログに載せておきます。
続きからどうぞ。

「ちょっとジョー、どうしたのよ?」
フランソワーズがソファーの裏に回り込む。
「ちょ、ちょっと待って!!心の準備ができていない」
「何を言っているのよ、変よ」
フワンソワーズの機嫌が悪くなる。
「ごめん、ちゃんと説明するから」
ジョーがソファーの裏からのそのそと出てきた。
顔は未だ上げられない。
「イワンからジョーが大変な事になっていると連絡があったから、レッスン切り上げて帰ってきたのに、その態度は何?」
イワンかよ…絶対面白がっている…
ポーカーフェイスの赤ん坊の顔が蘇る。
ジョーはソファーに腰掛け深いため息をつくと、意を決したようにフランソワーズを見る。
思い出すな、思い出すなと呪文のように心で繰り返す。
フランソワーズもジョーが真面目な顔をしているので、ソファーの向かいに腰掛ける。
「ある無人島で君のクローンを見た」
「…え?」
いきなりの言葉に意味が理解できずただ聞き直す。
「一人ではない、ざっと100人はいた」
「それはどういう事なの?」
「どこかの闇市場で君のサンプルが売られていたらしい、クローンを研究していた科学者が無人島に研究所を作り、君のクローンを大量に作成していた。」
ちらっとフランソワーズの様子を見ると、手で口を覆い、言葉になっていなかった。
「それって…もしかしたら」
「違うようだ、博士もわからないと言っているし、イワン達が尋問中だ。研究所は僕が破壊してきたから」
「その…たくさんの『私』はどんな感じだったの?」
「感情はないようだった、皆表情はなかったから、言葉も発することができなかった。」
「まだそこまでの技術はないって…事ね」
「そのようだね」
フランソワーズはキッチンへ移動する。
コーヒーを淹れてくるとジョーの前に置く。
「ありがとう」
ジョーはコーヒーを飲んで一息つく
「でもさ、いくらクローンだとわかっていてもキミに銃を向けるのは本当に辛かった」
「そのクローンの私は…人間だったのよね?」
フランソワーズの言葉に、ジョーが顔を上げる。
その顔は曇っていた。
「クローンかもしれないけれど…人間の姿でいられるなら…」
ジョーはソファーから立ち上がると、フランソワーズの目の前に座り、フランソワーズを抱き締めた。
「あれはキミじゃない、キミはキミしかいないんだよ…」
フランソワーズはジョーの言葉に目を閉じる。
「もし」
フランソワーズが言いかけて言葉を止める。
「その沢山のクローンの中にホンモノの私がいたら…あなたは『私』を見つけてくれるのかしら?」
ジョーはクスッと笑うと
「それは大丈夫、沢山のクローンの中から『キミ』を見つける自信はあるよ」
「本当に?」
フランソワーズはジョーの胸から顔を上げる。
「だってキミは僕以外の人の前で裸にはならない」
その言葉に真っ赤になるフランソワーズ
「え?そのクローンって…裸だったの?」
「どんな恐ろしい敵より怖かった」
「…想像したくもないわ…」
「考えない方がいいよ」
ジョーはもう一度フランソワーズを抱き締める。
「やっぱりホンモノはキミだけだよ」
イワンから連絡があれば、フランソワーズのサンプルの入手先もわかるだろう。
サンプルが出回っているのはフランソワーズだけではないのかもしれない。
だけど今は、今だけは
ホンモノのフランソワーズの体温を感じでいたかった。
あのクローンの残像を消す為にも。
〜おしまい〜
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