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pure 14

前回作文に拍手ありがとうございます!

連載14話です。
続きからどうぞ。

拍手






博士の授業を終え、リビングに戻ってみると、そこにはジェットの姿があった。

「朝早くからご苦労だな」

「何言ってんのさ、もうお昼過ぎだろ?」
ジョーが呆れ顔をしてキッチンに消える。

「お前、これから用事あるのか?」
ジェットがアンナに聞いてきた。

「別にこれといってないですが…」

「じゃあ出かけるか」

「え…まさか…飛ぶ…とか?」

「そうしたい所だが人に見られるとかでジョーに怒られるんだよ」

「何か言った?」
キッチンからジョーの声がする

「何でもねぇよ、これからこいつ借りていいか?」

「は?」
驚いてリビングに戻ってきたジョーにジェットは笑う。

「なぁにちょいと近所に出かけてくるだけだ、毎日家から出ないんじゃあ体に悪いだろ?」

「…大丈夫?」
ジョーはアンナに問う。

「はい、せっかくなので」

アンナの返事にジョーは唖然としていた。





アンナは必死でジェットの背中にしがみつく
ドライブだと思っていたらバイクだった。
ジェットの体に手を回していないと振り落とされそうだった。

ヘルメットの中では目を閉じていなければ怖くて仕方ない。
まるで子供の頃父親に楽しいからと騙されて乗せられたジェットコースターに乗っているようだった。

あの時の父親を思い出す。
今のジェットのようにワクワクした顔をしていた。

季節は夏から秋に動き始めていた。
海水浴客もなく、サーファーが海を占拠していた。

ジェットはバイクを止める。
「降りれるか?」
ヘルメットを外したジェットが振り返る。

アンナはヘルメットを外し、はぁぁと息を吐く。

「1人で降りれます!」



「日本に来たらまずバイクに乗って海岸を走る」
歩き始めるジェットの後にアンナは続く。

「モヤモヤな気持ちがスッとする」
そう言うと振り返りアンナを見る。

「どうだ、すっきりしただろう?」

強引な人だと思う。
でもここまで強引でなければこんな体験自分からしたいと思わない。

「ええ、すっきりしたわ」
本当は怖くてそんな事考えられなかったが、強がって言ってみた。

ジェットは声を出して笑う。
何がそんなにおかしいんだろうとアンナは不機嫌さを顔に出す。

「強がってら」

「とても楽しいです!」

「怖がっていたくせに」

図星だが認めたくない。
ツンとしてジェットを追い越す。


「アメリカにいる親父さんに会っていないんだよな?メンテナンスとかどうしているんだ?」

「ギルモア博士が時々来てくれていました。」

「博士が?俺には日本に来いとか行っておいてよぉ、お前だけ特別扱いかよ!」

「それは違うと思いますよ、ジェットさんの場合は日本に家があるから…博士はきっと皆さんが揃うのを楽しみにされているんですよ」

「ちぇっ!」

アンナは拗ねたジェットに少し笑うと、堤防に腰掛ける。
ジェットも隣に腰掛けた。

「お前、メガネなんていらねーだろ?それ取った方が年相応に見えると思うけど?」

ジェットの何気ない一言がアンナの顔を曇らせる。

「これだけは外したくない。自分を隠す為のものだから。このメガネがないと…私じゃなくなるの…」

自分たちと同じ年頃には見えない三つ編みのメガネをかけた少女のままのようなアンナを、ジェットは無言で見ていた。







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