高層ビルの屋上に身を潜める。
眼下に広がる夜景は宝石箱
「何故今日なのかしら?」
頬を膨らませてフランソワーズが言う。
「仕方ないじゃん、ターゲットは今日が何の日かなんて知るわけない」
ジョーはフランソワーズを宥める。
「せっかく夜景が綺麗なレストランでお祝いしようって、予約まで取って」
まだ納得いかないとフランソワーズが続ける。
「うん、残念だった。でも夜景はここからでも楽しめるし」
「こんな状況でよく言えるわね!」
フランソワーズは着ている服を指差す。
この日の為に新調したワンピースではない。
彼とお揃いの…あの服だ。
「正義の味方にはプライベートはないんだよ」
ジョーが遠くを見ながらポツリと呟く。
「正義の味方にだって誕生日はあるわ!1年に1回なのよ!それをこんな所で指示待ちなんて!」
怒りが収まらないフランソワーズをジョーがそっと抱き締める。
「ありがとう」
「?」
「キミのそういう言葉がないと、ボクはただの戦う機械になってしまう。
人間なんだと気づかせてくれる」
「ジョー…」
「こんな所だけど、誕生日のお祝いください」
ジョーはフランソワーズにキスをする。
高層ビルのヘリポートに向かい、ヘリコプターが爆音を上げ近づいてきた。
立ち上がりキスをする2人をヘリコプターが巻き起こす風が吹き上げ、マフラーをたなびかせた。
happy birthday!!
PR