前回記事と過去記事と過去作文に拍手ありがとうございます。
連休終了ギリギリではありますが、季節ネタ書きました。
短いですが
続きからどうぞ
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都心に雪が降ると
交通機関がたちまち麻痺をする
やっとの思いで邸の前の林までたどり着いた時は深夜に近かった
ここは都心より雪深い
しんしんと降る雪
傘がなくコートのフードを被る
普段は張り詰めた空気が少し湿り気を帯びている
不気味な程静かで
サクサクという自分の靴音だけが林に響く
立ち止まり見上げる
林の天井から雪が降っている
闇から生み出されているかのように
突然孤独が身体中を支配する
怖い
1人だった
誰も信用出来なかった
孤独だった自分が
この
雪がしんしんと降る
林の中で
蘇る
怖い
全速力で走る
雪が流れて行く
自分の足音で
孤独を掻き消したいのに
その世界には
自分しかいない
ちょうど
加速した時間の中のように
林の先に邸が見えて来た
明かりが見える
早く
早く
あの明かりの元に
ドアを勢いよく開けた
「おかえりなさい!酷い雪だったわね」
フランソワーズが笑顔で出迎える
「ジョー?どうしたの?」
突然抱きしめられ戸惑うフランソワーズ
「冷たいわ…」
「あたためて…」
「…どうしたの?」
何も言わなくなったジョーにフランソワーズが
「あたためるから…部屋に入りましょう」
その声が
泣きたい程ジョーの心に響いていた
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