「あ、そこ!私たちが1週間前から取っていた所よ!」
「「え?」」
女子大生とジョーは同時に聞き返す。
そんなはずはない。
ここには場所取りしていた痕跡はなかったのだから。
「ここはやめてよ!大学生はうるさいんだから!」
半ば強引に女子大生達を追い出し、ジョーが敷いたシートの隣にちゃっかりシートを広げる。
「?」
唖然として見ているジョーに
「あなたも学生はうるさいからいなくなってもらってよかったでしょ?」
「は…はぁ」
「うちの会社は毎年ここで花見をしているの」
いや、それ理由になってないから。
ジョーが何かを言い出そうとした時
「ビール飲みます?」
OLが缶ビールを一本差し出す。
「ハンドルキーパーだから飲まないよ」
「誰かに運転替わって貰えばいいのよ!それにしてもシート広げてるわね、何人位来る予定?」
「20人位かな?」
「同じ部署内とか?あなた新入社員でしょ?この前まで大学生って顔してる」
「いや、大学はだいぶ前に卒業したし、部署内ではないな。」
「へぇ、うちの部署、新入社員入って来なかったのよ!だから私が取る羽目になったんだけど、隣の部署には数人新入社員入ったのに、ありえないわ」
それは残念ですね。
ジョーは時計をちらっと見た。
そろそろみんなが来る時間…
「ちょっと!ズルいんじゃない?」
先ほど追い出された女子大生集団がやって来た。
「あなた達学生はうるさいのよ!」
「あなただってこの前まで学生でしょうよ!急に社会人面やめてくれる?」
「何言ってるのよ!2年目よ!あなた達と一緒にしないでよ!」
「2年目なのにまだ場所取りしなければならないなんてよっぽど…」
女子大生がクスッと笑う。
「何が言いたいのよ!」
オイオイ…何もここで喧嘩始めなくても…。
「ちょっと〜!最初にこの場所取ったのは私達なのよ!」
先ほどの女子高生が戻ってきた。
あぁ、余計ややこしい…。
三者三様言い分を叫び合うが、ジョーにはただの騒音に聞こえる。
早く誰か来てくれ…。
「何をしているの?」
その一言に女子高生と女子大生とOLがぴたりと止まった。
「あぁ、フランソワーズやっと来てくれた」
ジョーはフランソワーズの元に走り寄り、喧嘩していた女子達の目の前で抱きついた。
「「「は?」」」
女子達が思わず同時に呟く。
フランソワーズもいきなりジョーが抱きついてきて慌てる。
「ちょ…ちょっとジョー!どうしたの?」
「助けてぇ…」
女子達はいきなり現れたフランス美女に抱きついたターゲットをしばらく眺めていたが、女子高生のスマホのシャッター音を合図にするかのように、蜘蛛の子を散らすように退散した。
「どうしたの?」
フランソワーズは抱きついたジョーの肩を起こす。
「疲れたよ…」
穴場の桜スポットに、全員とコズミ博士とその研究員総勢25名が集まった。
ダイジンの弁当はみんなに好評だったし、お酒も入りみんなが盛り上がっていた。
フィリップはフランソワーズの手作り弁当に幸せ気分になってはいたが、どうしても目の前の光景に納得がいかなかった。
フランソワーズの膝で気持ちよさそうに眠っているジョーの姿に、フィリップ以外の誰もが笑って見ていた。
〜おっしまい〜
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