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雲の上で 4

前回作文、過去作文、過去記事に沢山の拍手ありがとうございます!


連載4話です。
続きからどうぞ。

拍手



4

ホテルの窓からエッフェル塔が霞んで見えた。

部屋に戻ると電気も点けずにベッドに横になった。

思った通りの反応だった。
何よりショックだったのは、戦いの為に迎えに来た。と、すぐに悟ったフランソワーズの言葉だった。

もう少し近況を話したかった。
今日の舞台の感想だって。

舞台で踊るフランソワーズはとても美しかった。
それなのに、戦いの為に連れ戻しに来た自分に…

腹がたった。

誰も彼女の明るい未来を邪魔する権利はないはずだ。

明日、1人で帰ろう。
イワンが起きてさえいれば、索敵は補えるだろう。
もう…
彼女を不幸にはしたくない。


自分の存在が彼女にとっての不幸ならば…
もう会わない方がいいのかもしれない。

ギュッと胸が痛んだ。
枕に顔を埋めた。
彼女の笑顔が…遠くなる。





アパートに戻ったフランソワーズ。
ジョーからもらった封筒をテーブルに置き、ぼんやりしていた。

封筒からチケットを出す。

日本迄の片道切符

この先にあるのは
硝煙の匂い。

一瞬よぎった彼の笑顔。
久しぶりに会えたのに…
あんなに会いたいと思っていたのに。

そっとチケットを封筒に戻す。


その隣には今回の舞台の為に作られたパンフレットが上がっている。


手に取ってパラパラとページを捲る。
主役の自分が写真入りで大きく載っている。


昨日までの高揚した気持ち
この公演の為にどれだけ練習したか。

成功させなければならない…。

フランソワーズは封筒をダストボックスに捨てた。


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