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走っちゃ危ないって!!
…ほら、言ったこっちゃない。
ジョーは目の前で転んでじっと動かない女の子の前に座る。
「痛くないもん!!」
女の子は目に一杯涙を溜めて起き上がる。
「痛くないもん!!」
全く、誰に似たのか強がってばかりだ。
膝小僧が擦りむいていた。
「ほら、家に戻って手当てしないと」
ジョーは女の子をおんぶする。
「お父さん…大好き」
背中で女の子が言う。
ジョーの心が暖かくなった。
「そんなに走らないで!!転ぶわよ!!」
あ…!
目の前の男の子がすてーんと転んだ。
「だから言ったのに…」
転んだ男の子の側に行き、手を差しのべる。
「うわ~ん!!ママ~!!」
男の子はフランソワーズの胸に飛び込んだ。
ホント、誰に似たのかしら?泣いてばかりで。
フランソワーズは微笑みながら男の子の頭を撫でた。
瞼を開けると、目の前に愛しい人の姿。
微笑んでいた。
手を伸ばす。
その手を捕まえる。
指と指を絡ませる。
繋ぐもの…。
未来に繋がるもの。
繋いだ手をかざす。
朝日が差し込んだ。
まるで2人の未来を祝福しているかのように…。
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