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デシーヴ 14

前回作文と過去作文に拍手ありがとうございます!


今回で終わりです。
お付き合いありがとうございました。

続きからどうぞ。

拍手



14



「ラン、ここが君が新しく暮らす街だ。」
潜水艦のような巨大な船で連れてこられた見たことのない街。
「新しい住まいも、ご両親の仕事も、兄弟、そして君の通う学校も全て手配済みだから。」
ジョーが一軒の小さな家の前まで送る。
「これからはちゃんと勉強して、家族を支るんだよ」

「…ジョー」
「何?」
「ごめんなさい、騙していたのに…ここまで…」
「僕も君を騙していたから、おあいこだよ」
ジョーがにっこり笑う。
「もうすぐ家族も到着するよ…じゃあ僕はこの辺で」
ジョーが手を出す。
ランは躊躇いがちにジョーと握手をする。
「元気で、幸せになるんだよ。」

ジョーが背中を向けた。

去っていく後ろ姿をただ眺めているしかできなかった。

ほんの少しの偽りの恋。
…でも、私は…あなたの事が。

「好きでした」

パーンと頭の中で何かが弾けた。
背中を向け歩く人も誰だか…思い出せない。
しばらくして、家族が自分の名前を呼んだ。



ジョーはイワンを抱いているフランソワーズの元に来る。

「お疲れ様」
フランソワーズが笑顔で出迎える。

「帰ろっか」
フランソワーズの胸からひょいっとイワンを抱く。
イワンをバキーに乗せると、歩き出す。

フランソワーズがジョーと並ぶ。
「今回の事でよーっくわかったわ」
「何?」
「あなたが女の子を落とすテクニック」
「はぁ?」
バキーのイワンもクスッと笑う。
「…イワン、今笑っただろ?」
「気のせいだ」
「どこからどう見てもイクメンだろ?何を言うんですか」
フランソワーズがバギーのイワンに向かって
「イクメン…ねぇ〜」と同意を求める。

含み笑いをしたイワンを覗きこみ
「イワン、今含み笑いしただろっ⁈」と騒いでいるジョーをクスッと笑いながら見守る。


ふと振り返り、眼を使いランの家の方を見た。
家族と再会し、手を取り合い抱き合う姿が見えた。


「さよなら、幸せになってね」


フランソワーズはジョー達の方を向き歩き出した。


〜終〜


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