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ランが意識を失い倒れた。
「ジョー⁈」
フランソワーズは何が起こったのかわからなかった。
「大丈夫だよ、眠らせただけだ、話があるから、研究室に」
意識を失ったランを担ぐ。
研究室にはイワンとピュンマがいた。
ピュンマは誰かと通信している。
ジェットの姿が見当たらない。
ジョーはランをメディカルルームへ運び、戻ってきた。
「いったい…何?」
混乱しているフランソワーズ。
「お疲れさま」
ピュンマが通信を切った。
「今回のはキツかったよ、銃で戦う方が幾分楽だ」
ジョーがイワンに言う。
「君の腕も衰えてはなかったけどね」
「からかうなよ」
フランソワーズだけキョトンとしている。
「ランさんは…スパイよね?」
自信なくイワンを見る。
「そうだ、研究所に入り込み、我々の設計図を盗もうとしていた。吐かせるのは簡単だが、後ろの黒幕が逃げてしまう。だからジョーに時間稼ぎをしてもらった訳。ちょうどランがジョーに好意を示したから、つかず 離れずの関係で攻めて欲しいと。
向こうもなかなか設計図のデータが送られて来なければ、連絡してくるだろうから。アメリカにいたよ」
「先程制圧した。とジェットから連絡が来た。」
ピュンマが残務処理をしながら手を上げる。
「じゃあ、今迄の事は全部…」
「茶番だ」
ジョーが笑いながら言う。
なんだか無性に腹が立った。
パーン
気がついたら、ジョーに平手打ちしていた。
「最低!!」
フランソワーズが走り去る。
一同、なんのことやらで呆然とした。
頬を押さえてぽかーんとしてるジョー。
ピュンマは「そうきたか…」と、予想もつかない展開に呆然とする。
イワンだけは予想していたようで「計算済みだ」と言わんばかりに欠伸をした。
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