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ジョーの記憶が戻った。
何も難しい事はなかった。
「フランソワーズの危険」で、記憶を飛ばし、記憶を戻した。
タナベは、脳科学的にジョーの脳に非常に興味を持ったが、ジェットに睨まれ諦める。
アユミはフランソワーズを呼び出した。
ジョーの記憶が戻ったので、ここを出ていくと言う。
ギルモア博士の口利きで、日本で脳科学を研究している研究施設に入れることになった。
アユミも一緒に行くという。
「ジョーの記憶が戻った本当のきっかけはジョーのスマホに入っていた写真なの」
「…それで写真と言っていたのね」
「あなたの写真よ」
フランソワーズがハッとする。
「あの写真は…あの表情は…絶対の信頼関係を表していたから…。
2人の築いてきたもののような…。
それを感じ取ったのね。」
「所で…落ち着いたら聞こうと思っていたんですが…」
フランソワーズが改まる。
「あなたとジョーってどんな関係だったんですか?」
気にはなっていたが、なかなか聞けなかった。
いくら恋人が捕らえられているからとはいえ、いくら体に爆弾が仕掛けられたとはいえ、フランソワーズに何も言わず、家出したようにモスクワに飛んだジョーを見て、過去にただならぬ関係だったと思わずにはいられなかった。
「何もないわよ、私の父親がジョーを面倒見ただけなの。私は彼の事を好きだったけれど、彼は人を愛せない…って」
アユミはフランソワーズに笑顔でいう。
「あんなに変わっていて驚いたわ。あなたが彼を変えたのね…ありがとう。」
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