フランソワーズはジョーの顔を見た途端、力が抜けたらしく、崩れるように倒れた。
咄嗟にジョーがフランソワーズを抱き止め、そのまま研究室に向かった。
「いったい何があったんですか…」
アルベルトは警官から事情を聞くことにした。
ジョーは博士にフランソワーズを診てもらう。
「何事じゃ?」
ジョーの焦りぶりと、血だらけの服を着たフランソワーズに、ただ事ではないと感じたらしい。
「事情は今アルベルトが聞いています。」
「アルベルト?来ていたのか?」
「博士、フランソワーズに何処か異状は?」
若干呑気な博士に、急かすようにジョーは言う。
「どこも異状はないが…いったい何が?」
警官から事情を聞いたアルベルトが研究室に入る。
「おお、アルベルト来ていたのか。」
「博士、ただいま帰りました」
軽く握手をすると、ジョーを見て
「事件に巻き込まれたらしい」
「何?」
事件という言葉に、緊張が走る。
「電車内でいさかいがあり、女性が刺された。隣の車両に乗っていたフランソワーズが彼女のSOSを拾ってしまい、駆けつけたらしい。被害者の女性は、フランソワーズに抱えられながら息を引き取った…らしい。」
「…その血は…被害者の女性の物なのか…」
「…だろうな…」
自分達は戦場で、何度も命が無くなる瞬間を見てきた。
それがどんなに辛いことか…。
それが普通の生活で起こってしまった。
「ジョー、フランソワーズの精神状態をしばらく気を付けてくれ。」
博士も解っていた。
ジョーは眠っているフランソワーズの髪を撫でた。
「誰もいね~のか???」
ジェットが研究室に入ってきた。
「お、オッサン来てたのか?それよりも駅がスゲー事になってたぜ、殺人事件だって…お、オイッ!!フランソワーズどうしたんだよ!!」
「…やっと黙ったか」
アルベルトが静かに言う。
「…その殺人事件に巻き込まれたんだよ」
ジョーも静かに言う。
「なななななにぃぃぃ~?!」
「静かにせんか」
博士も静かに言う。
「…悪りぃ」
「今は麻酔がかかっているから、話は目を覚ましてからにしよう。」
ジョーはフランソワーズを抱き抱えると「部屋で寝せてやるよ」と言い研究室を去った。
「…何が起こってるんだ?」
顔が?マークのジェットに、アルベルトは警官から聞いた話を再び話す。
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