12
宮殿のゲストルームには、シャワールームも付いていた。
シャワーを浴び、気持ちもスッキリさせる。
お腹が空く頃に絶妙なタイミングで食事が運ばれてきて、その食事もとても美味しい。
お昼を下げに来た侍女が、16時に迎えに来ます。とだけ告げた。
朝からジョーの姿を見ていない。
本当に怒ってしまったのか。
それにしても…誰一人来ない。
午後からは体調も回復し、ゲストルーム内をウロウロしていた。
窓の外に広がる城下町。
天気がいいから、クルーザーやヨットが波しぶきを立てている。
一見平和なこの国も、いつ危険にさらされるかわからない。
現実に王女は狙われている。
深いため息をつく。
夕方になり、迎えが来た。
怪我をした箇所は、すっかり良くなっていた。
1日経っていないのに…。
普通の人なら…死んでいたかしら…。
鏡に映る自分を見る。
髪を綺麗に纏めて貰っているが、心は重い。
「とてもお綺麗です。」
侍女が、鏡越しに笑顔で言う。
作り笑いで返す。
ドレスは目の覚めるような青。
フランスの伝統色、ブルーアドリアティック。
ジョーがこの色がいいって言ったんだっけ…。
ドレスのデザインは、肩が露出し、身体のラインも出るイブニングドレス。
「さすが女王様が見立てたデザインです。あなたにぴったり」
鏡に映る姿。
昨日とは全く違う自分…。
パーティの時間になるというのに、誰もいない。ジョーの姿もなかった。
一人で会場に向かう。
心細かった。
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