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bitter sweet 9

前回に沢山拍手ありがとうございます‼︎

無駄に長くてすみません。
まだまだ続きます。
9話です

続きからどうぞ。


拍手




9

ここ数日、ジョーの帰りが遅かった。

別に帰りが遅くても、個人の自由だ、とやかく言うことでもない。
…いえ、言える立場ではない。

たとえ彼が、女性の香りを漂わせて帰宅したって、私には…。
関係がない。

そう…あの頃の私達はそのような関係じゃない。

だからジョーを怒るのは筋違い。
そうなのよ…。




…ここは…。
私はどうしたの?


ぼんやりと辺りを見回す。
見たことのない景色。


「あ、具合はどう?」
ジョーが覗きこんだ。
タキシードのジャケットを脱ぎ、シャツを腕まくりしている。

「全く…無茶するよ…」

フランソワーズはジョーから目をそらす。

「…ここは、どこ?」

「宮殿のゲストルームだそうだ、今夜はここに泊めさせてもらおう。」

「王女様は、無事?」

「ああ」

「そう…よかった」

ジョーはフーッとため息をつき、ベッドサイドに腰掛ける。

「何故あんな無茶をした?」
「通信が…そう、周波数を知られていたわ‼︎」
「大丈夫だ、イワンが発信元を突き止めた。アルベルトとグレートが向かっている」

「だって、王女様を守らないと…」


「心臓が止まるかと思った」

フランソワーズはジョーの顔を見ずに反対を向く。

「私がいなくなったって、王女様があなたを愛してくれるわ」

「何を…言ってるんだ?」

「私がどうこう言う問題じゃなかったんだって…気づいたわ。あの頃私とあなたは何もなかったんだから」
胸の痛みだけは覚えていた。


「つまりは…君はまだ許していないってことか…」


「許すも何も…私にはあなたを責める資格はないわ。それに…」
「それに?」
「あなたが普通の男性として過ごしたいと思った時、私はあなたにとっての普通じゃないんだって…。じゃあ身分を隠した王女様の方がずっと…」

ジョーはフランソワーズの話を、悲しそうな顔で聞いていた。
しばらくは黙って聞いていたが、フランソワーズの言葉が止まると、静かに言った。
「キミをここに連れて来る事は間違いだったと今後悔しているよ。」

ベッドサイドから立ち上がり、扉に向かって歩き出す。

扉に手をかけると
「隣の部屋にいるから、今夜はゆっくり休むといい。」

パタン

扉の閉じる音と、段々遠くなる靴音。

フランソワーズは枕に顔を伏せ泣くしかなかった。


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