前回作文に沢山の拍手ありがとうございます(^-^)
連載4話です。
続きからどうぞ。

辺りは暗くなっていた。
海岸線を車のライトが照らす。
フランソワーズは黙って運転していた。
フィリップは疑問に思う
「ジョーが地図を残してくれたの」
そうフランソワーズは言っていたが、地図など一度も見ていない。
「あのー」
どうしても気になり、フランソワーズに話かける。
「え?」
一瞬助手席を見る。
「地図を見なくても目的地がわかるんですか?」
フランソワーズは一回瞬きをした。
「わかるの」
フィリップは次の言葉が浮かばず、視線を外に向ける。
「そうね、フィリップさんには本当の事言わなければならないわね」
「?」
フィリップは視線をフランソワーズに戻す。
フランソワーズは前を向いたままだった。
「随分前にフィリップさんが話していた事…覚えているかしら?」
「話?」
「研究員達の間で噂になっていた…という」
あ!
フィリップにとってはただの噂話だった。
本当にそんな「団体」が存在するなんて思ってもいなかった。
でも研究員達の間では、ある組織に誘拐された人々が身体に機械を入れられた…なんて話が時々出てきていた。
そんなのアメリカのコミックの話だと最初は信じてもいなかった。
しかしあまりにも多方面からその噂話が耳に入るようになり、もしかしたら?と思うようになっていた。
ギルモア博士が生体工学を専攻しているのだから、博士の近くにいるフランソワーズの耳に入っていないかと、一度軽い気持ちで聞いた事があった。
その時のフランソワーズの反応は覚えていない。
それ位気にも留めていなかった。
でも…。
「あの時貴方が話していた『ある組織から逃げ出したサイボーグ達』…それが私達なの」
フィリップは運転席を見る。
フランソワーズはこっちを見ることなく、まっすぐ見つめたままだった。
かける言葉が見つからない。
こういう時使うんだろうな…とどこか他人事の様にフランソワーズの告白を繰り返す。
あの時…自分がフランソワーズに噂話をした時…
失礼な事を言っていなかっただろうか?
彼女を傷つけていなかっただろうか?
そんな事ばかり考えていた。
「気持ち悪いわよね…」
黙ったままのフィリップにフランソワーズは言う。
「え?」
フランソワーズの言っている意味がわからず思わず聞き返す。
「人間じゃないの、私達」
フランソワーズがフィリップの方を向く。
その顔はとても美しかった。
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