前回に拍手ありがとうございます。
義兄さん…ちょっと不自然ですが…。
お兄さんもどうかと…。
季節…秋でした^_^;
夏に持ってこようと思いましたが暑いので(笑)そのまま行きます。
続きからどうぞ。

3
店に戻ると帰ったダイジンと、ちゃんと自分の部屋に戻ったアルベルト以外、リビングで雑魚寝をしている。
一人一人に毛布をかけ、最後のジョーに毛布を掛けると「先に休むわよ」と声をかけ、リビングを後にするフランソワーズ。
いなくなってから左手をひらひら上げるジョー。
「よいしょっと」
起き上がり
「お義兄さん、起きているのはわかってます」
「バレたか」
「あっちで…どうです?」
バルコニーを指差す。
秋が深まって来たから、少し肌寒い。
毛布持参でバルコニーに出る。
「凄いな…」ジャンが声をだす。
「この時期は割りと多いんですよ」
夜空に流れる流星群。
お願い事…なんて悠長な事をいっていられないくらいな早さと数。
「フランソワーズが…」
ジャンが何かを思い出したようだ。
「アパートの屋根に登ってお星さまにお願いするんだって…ハラハラしたもんだ」
「何…お願いしたんですか?」
「何だったかな…そうそう、バレエが上手く踊れますように…だったな…」
ジョーが溜め息をつく。
「お義兄さん、来日の目的は観光じゃあないですよね?」
外見は頼りない大学生なのに、時々今のような鋭い目をする…。
こいつも…かなりな経験を積んできている…訳か。
「正直に言わせてもらうと、フランソワーズを連れ帰ろうと思っている」
ふーっ。ジャンにも聞こえるように、大きく息を吐くジョー。
「フランソワーズだって子供じゃないから、お義兄さんの考えている様には…」
「行かないのなんか承知の上だ」
ジャンは煙草を取り出すと
「吸うか?」とジョーに差し出す。
一本貰い火をつける。
「お前はもしフランソワーズがパリに帰ると行ったらどうするつもりだ?」
吐き出した自分の煙草の煙を眺めていたジョーだったが、ふっと笑い
「フランソワーズが帰りたいと言うのなら止めません」
「お前の気持ちはどうなんだ?パリにあいつを迎えに来た時、連れて帰る気合いを感じたぞ。」
「パリの時は、迎えに来てくれと連絡がありました。ボクを必要としていたんです。だから連れて帰りました。今はボクのホームグラウンドだから、ここから出たいと言われれば止めることは…出来ないでしょう」
煙草の火を揉み消し、持ってきていた日本酒をコップに注ぐ。
「美味しいでしょ?このお酒、今通っている所の研究員の実家が造り酒屋で、分けてもらえるんです。今度フランスにも送りますね」
「あ…ありがとう。」
ジョーが注いでくれた日本酒を飲む。
日本人の丁寧さが伝わるような味がする。
「軍の連中にも飲ませたいな…」
「わかりました。近いうちに送ります。」
「お前…フランソワーズの事は…」
急に話を本題に戻す。
ジョーは暫く流星群を見ていた。
「血の繋がりっていいな…って思えるんです。ボクにはそのような存在がないから。」
行方不明になったって、探してくれる人なんか誰もいなかったから…。
「長い間、フランソワーズを待ち続けていたお義兄さんの元に帰るのが一番自然なんだと…今は思えるんです。」
「お前はそれで寂しくないのか…?」
「寂しくない…と言ったら嘘になりますが、フランソワーズが幸せならそれでいいと思います」
コイツは…。
ジャンは驚いていた。
何よりも妹の幸せを考えていやがる…。
でもジャンは感づいていた。
フランソワーズの幸せは、ジョーなしではあり得ないことを…。
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