県境を二つ越えた。
どれだけの峠を越えたのかわからない。
前に進む事しか考えなかった。
この気持ちを鎮めるには、急カーブの連続だけでは治らなかった。
好きになってはいけないんだと思う。
だって「仲間」だ。
「仲間」以上になってはいけないんだと思う。
でも…
どうしても抑えられない気持ちに耐えられず、誰にも告げず家を出た。
辿り着いた山間の夜空。
ヘッドライトを消したら、辺りは真っ暗になった。
エンジンを切り、車から外に出る。
夏の星雲が広がる。
天然のプラネタリウム
「うわぁ」
頭を上げ星空を仰ぐ。
フランソワーズに…この景色見せてあげたいな…。
ふと思い、笑い出す。
ダメだダメだ!この気持ちを忘れるために飛び出して来たのに、まだ彼女を想っている。
これは重症だ。
家に戻って彼女が自分を心配していたら…
そしたら思いっきり抱きしめよう。
そうしないとこの病は治らない。
日が昇り上げた頃帰宅した。
もうごちゃごちゃ考えるのをやめた。
フランソワーズはボクを見るなり
「どうしたの?黙って出かけて、心配…」
「…ちょっと…ジョー?」
いきなり抱きしめられ動揺している。
コイノヤマイ 完治。
PR