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ジャンも客間で、ジョーは自室で休むことにした。
ジェットとピュンマにもう一枚づつ毛布を掛け、2人は寝室を出た。
ジョーが自室に戻ると、何故かフランソワーズが寝ている。
「どうした?」
ジョーはリビングで雑魚寝をすると思ったのか…。
安心しきった寝顔で寝ている。
ジョーはふっと微笑むと、フランソワーズの隣にダイブする。
お義兄さんには綺麗事言っているけど本当はキミなしじゃ生きられない…。
フランソワーズを後ろから抱き締めた。
そのままジョーも眠ってしまった。
…あら?この匂い…。
懐かしい匂い…何かしら…。
兄さんの匂いだわ。
兄さんの煙草の匂い…。
え…?
今度は何?
酒臭っ!!
ぱっちりと目を開けた目の前には上半身裸の男…。
「!!!」
飛び起きて、確かめる。
大丈夫…何もなかった(笑)
何故?裸?
「ねぇ…ジョー、起きて」
「…あと5分…」
…。
ベッドの下に脱いだシャツ。
起きてシャツを拾う。
ふっと気づき赤面する。
ジョーは多分普通なんだ!!
私が違うんだ!!
だってここ…。
ジョーの部屋だもの!!
フランソワーズは記憶を辿る。
何故ジョーの部屋にいるのか…。
…そうだ!星が流れていたから、ジョーの部屋は窓が大きいからよく見えるからと…。
いつのまにか寝てしまった。
まさかジョーが部屋に戻ってくるなんて…。
「何故ここで寝てた?」
ジョーが身体を動かさず、問いかけた。
「…起きたの?」
「襲いに来たの?」
「!!!」
「大きい声出すよ」
「ちょ…ちょっと待ってよ!!」
「くっくっくっ…」
ジョーが笑い出した。
「もう!!ジョーったら!!」
横になっているジョーを叩く。
「やめろって!!暴力反対!!」
ジョーが起き上がり、フランソワーズを捕まえる。
「おはようございます、お姫様」
「もう、お酒臭いし、煙草臭いわ…」
ジョーは構わずキスをする。
「お義兄さんが来ているというのに、一緒に寝るなんてね」
ジョーが笑いながら言う。
ボッ!!とフランソワーズが赤くなる。
「もう!!ジョーだいっきらい!!」
「その格好のままここから出る訳?」
はっ!!
フランソワーズは自分の姿を見る。
明らかにジョーの部屋で一晩明かしましたよ的な格好。
誰かに会っても言い訳しようがない。
「着替えてから出たら?起こしに来たという言い訳が成り立つよ」
まだ笑っている。
ジョーのクローゼットをばんっ!と荒く開け、奥に入れてある「言い訳成立用」の私服を出す。
「見ないで!!」
「それは無理な注文でしょ~、人の部屋で」
「目を瞑って!!」
「はいはい、あぁコワイコワイ」
…と、言いながらも顔は笑っている。
着替えて一目散に部屋を出るフランソワーズを笑いながら眺める。
この幸せを手離したくはない。
でも…彼女の本当の幸せが、故郷で兄と暮らすことなら、笑顔で送り出さなければならない。
きっと義兄は、帰国する時にフランソワーズに問うだろう。
フランソワーズの返事に従おう。
「よし…と」
ベッドから飛び起き、クローゼットから適当なシャツを着て部屋を出た。
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