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フランソワーズはギルモア邸に帰宅した。
しんと静まり返っている。
リビングに入り、クスッと笑う。
ソファーに一人、ゆりかごに一人。
どちらも寝ていた。
イワンは夜の時間に入る前に、ちゃんとジョーのバイタルチェックを済ませていたし、ジョーもちゃんとイワンから新薬のデータ説明を受けて、パソコンに記録していた。
ちゃんとイワンにミルクまで飲ませていた。
ジョーの額をさわってみる。
熱が出てきている。
安静…と言われても家にいたらいたでやることがたくさんある。
イワンも寝たことだし、明日は本当に安静にしてあげないと、熱は下がりっこないわ。
フランソワーズはつきっきりでジョーの面倒をみる決心をした。
ジョーに毛布をかけ、イワンのおむつを替え、部屋に連れていく。
イワンは寝てしまったから後はおむつと着替えを定期的にしてあげればいい。
リビングに戻り、イワンが残してくれたジョーのバイタルチェックを確認する。
無理するから数値が良くない…。
ジョーの寝顔を見ながら、すぐ無理をしてしまう恋人に、心配になる。
みんなが人として暮らしやすくなるために、臓器を失った人が普通に生活出来るようになるために…。
彼はいつもそう言っている。
私はあなたの身体が一番心配よ…。
ジョーの髪を撫でる。
起きるまでしばらくこのままにしておこう。
フランソワーズはその場を離れた。
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