フランソワーズの通うバレエ教室。
今日はキッズクラスの指導日だ。
アズナブール先生の登場で、フランソワーズの実力は、バレエ教室の誰もが知る事となった。
小松が放って置くわけがなく、キッズクラスの指導者をやらないかと提案してきた。
子供は好きだし、自分で収入を得る事に喜びを感じた。
ジョーは亭主関白気取りだったから、最初は反対したが、小松に押しきられる形で渋々了解した。
キッズクラスの発表会などがあると、家を空けなければならないから、それは申し訳無く思うけど、子供達の生き生きとした姿を見れるのはとても楽しかった。
保護者達も、フランス人形の様な綺麗な先生に、羨望と嫉妬が入り混じっていた。
フランスの有名なバレエの先生の次は、ハトランド国の皇太子が熱い眼差しでフランソワーズの指導風景を見学する。
保護者達のひそひそ話もヒートアップだ。
小松はそんな保護者達はおかまいなしに、フランソワーズに近づく。
「島村くんの姿が見えないかと思えば、今度は皇太子?」
「旧友で、来日中なので、日本を案内していたら、私の仕事風景を見たいって…」
ゴーチェは満足そうな顔をして見ている。
「ふーん、乗り換えたのかと」
「何言っているのよ??」
「あっちはあなたに惚れてるわよ」
からかうように笑う。
「まさか」
小松がキョトンとする。
「あの顔は誰が見ても惚れてる顔じゃない、その気がないならはっきりした方がいいわよ。
まぁ、こんな狭い日本に暮らさなくても、その、ハトランド?でお姫様も悪くはないんじゃない?」
「…。」
フランソワーズはゴーチェを見る。
ゴーチェが満足そうにウインクをする。
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