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「私はあなたたち2人の子孫なんです」
愛する人の子供を産む…。
それは女として素晴らしい事だけれど…。
私達は…。
コズミ博士の生化学研究所近くのカフェ。
ピュンマは店に入る前にジョーを見つけた。
いや、見つけるなどという言葉を使わずにしても目立っている。
ぼんやりと洋書を読んでいるが、活字を追っているようには見えない。
隣に置いてあるコーヒーは既に冷めている。
心ここにあらず…だな。
完全に「気を抜いている」
近くの席の女の子達が隠し撮りしている事すら気づいていないだろう。
…どこかに拡散されるぞ。
半分笑いながら近づく。
「悩める青年、まだあの事にこだわってるのかい?」
写真を撮っている女の子達も彼の心の中までは写せはしないだろう。
未来人にあなたの子孫と言われた人の気持ちが…。
未来なんてわからないから面白いんじゃないか…。
特に未来が約束できない自分達は、今日1日を大切に生きていたのに…。
「あ、ピュンマ。帰ろうか?」
僕たちはカフェを後にした。
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