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このままでは見つかってしまう。
病院に連れて行かれるのは厄介だ。
どうする…?
壁にもたれかかり、身動き取れぬまま、首だけは動いた。
頭を殴られた時に、脳波通信が故障したようだ。
多分フランソワーズに送ったSOSも届かなかっただろう。
空には星が瞬いていた。
「今日は…晴れだ」
晴れてもこの身体じゃあどこにも行けない。
このまま無事に研究所まで帰れたら…の話だが。
何処からか靴音がする。
隠れられない!
「ジョー、大丈夫か⁈」
「…ジェット…」
安堵感に急に力が抜けた
「おい、しっかりしろ!何があったんだ?」
「わからない…いきなり…後ろから」
「今研究所に連れて行くからな、フランソワーズ、ジョーを研究所に運ぶから、お前はそこで待ってろ」
「フランソワーズ来ているのか?フランソワーズに聞こえてたのか?」
「あいつが懸命に探してくれたんだ。感謝しろよ」
ジェットがジョーを抱えようとした
「あ、ちょっと待って、探知機持ってる?」
「あん?防護服だからあるが…何だ?」
「僕にとどめを刺さなかったから、研究所を探知されるのかと…僕の身体に発信機でも取り付けられていたら…と」
「まってな、今調べる。しっかしヒデーやられ方だな、無防備全開じゃねーか」
「全くもってその通り。無防備でした」
「もうしゃべるな、一応止血はしたが…ひどい出血だ。フランソワーズ、博士に輸血の準備を頼んでくれ…フランソワーズ?」
「どうした?」
「…大丈夫だ、返事が来た、お前の姿見てショック受けてるだけだ。怪我が治ったら抱き締めてやれよ」
「…」
「黙るんかぃ!」
「…もうしゃべるなって言ったから」
ジェットはニヤリと笑う
「探知終了、大丈夫だ。じゃあ帰るからな」
ジェットはジョーを抱えて飛ぶ。
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