彼が女王にお別れを言い、立ち去ろうとした時、私の耳に信じられない程の飛行音が鳴り響く。
「敵艦が襲ってきたわ、物凄い数!」
逃げるのに必死だった。
彼は私の手を握り、走っている。
…女王はいいの?
「危ない!」
敵艦が私達めがけ攻撃してきた。
彼は私の上になり私を守る。
それが当たり前かのように
いつもやっている事のように
静かになり、起き上がる。
何もかも無くなっていた。
はっと気づき女王を探す。
彼も同じように探していた。
見つけた時は虫の息だった。
彼が女王を抱き起こす。
女王は彼に抱かれ嬉しそうに…
そして苦しそうに…
息を引き取った。
船は慌ただしく星を出発した。
何もできなかった無力さだけが全員に漂う。
彼は何かを考え込んでいるようだった。
慰める言葉も、励ます事も、何も出来なかった。
私の心の中にも何かが燻っていた。
それを確認する事も出来ずにいた。
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