キョウコの住んでいたアパートに、友人だったという女子大生と共に入れてもらう。
管理人には貸していた物を取りに来たと告げ、鍵を開けてもらう。
管理人は、もうすぐ家族がここを片付けに来ると言っていた。
部屋に入ると、まだキョウコは生きているかのような錯覚を起こす。
女の子の独り暮らしらしく、可愛らしい室内。
部屋の中を物色するのを躊躇っていたジョーに、女子大生は率先して手懸かりを探してくれた。
「サトナカさんが、復讐を考えているのなら、キョウコは喜ばないと思います。キョウコは無念のまま、一般生活に適応できなかったサトナカさんを気にしながら、天国に行ったんだと思います。だからせめてサトナカさんがこれ以上罪を重ねないようにしないと…」
見た目は地味な女の子だったが、しっかりとした物言いに、ジョーの中でも彼女の印象が変わっていった。
「ありがとう」
素直にお礼を言う。
「…あなたの彼女も…きっとあなたに助けてもらいたいと願っているはずです」
女子大生はジョーに笑いかける。
ジョーも笑顔を返す。
何だか元気が出てきたようだ。
悪いと思いながらも、キョウコの部屋で手懸かりを探す。
「…島村さん…これ…」
女子大生がメモを見つけた。
「…これは…」
メモには手書きで
◯△ビル
防音、妨害電波
超能力抑制
実験場
超科学研究所
…穏やかでない文字が並んでいた。
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